2018年08月17日

頼むわ 

昨日来られた患者さんはお盆休み中に急に歯が痛み出して、休日診療所に行かれたと言っていた。そしてその痛みが引かないから当医院に来られた。レントゲンで処置歯を見て驚いた。外見は普通の歯、しかしレントゲンで見たらあちらこちらに削った後が見られ髄床底は穿孔しているし側壁も一部穴が開いていて出血が止まっていない。何でも若い先生が一生懸命治療してくれたとか。頑張るにもここまで頑張らなくてもよかったのにと思ってしまった。
結局、出血を止めるのと穿孔部分を塞ぐのに時間を要したがこれで痛みが止まるかどうかは分らない。一か所なら何とかなるが二か所同時に穴をあけられては正直なところ確率は半々。患者さんには説明するのに一苦労。「若い先生が一生懸命してくれたんだから残せる限りこの歯は残しましょうね」と言うのが精いっぱいだった。
自分を振り返って見ても無駄に削ったんじゃないことは分る、しかしここまで削らなくてもミラーテクニックで歯の中は見れるはず。
きっと直視したかったんだと勝手に良い方に理解して患者さんに最後に聞いた。「何分くらいかかりました?」「・・・」
「30分くらいかかりましたか?」「・・・」
「1時間くらい?」「・・・」
「麻酔をして出るまでに3時間位でした」「・・・」
思わず聞き返した。「3時間ですか、こりゃまたご丁寧に」
そこまで言うのが精いっぱいだった。
治療に簡単、難しいは確かにある。しかし大臼歯のそれも下顎の抜髄ですよ、もっと何とかならなかったのか。心の中でそう思ってしまった。

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