2020年06月03日

歯の治療は早すぎると言うことは無い・・・

昨日、今回の自粛中から自らの歯の治療をしてもらうために代診の先生の診療所に通っている。前回にも話したが残せない歯は抜歯するのがもっとうの先生だ。
前回から気持ちの整理と言う言い方で残りの抜歯を避けてきて居たが遂にそれも限度となり最後の抜歯となった。
自宅から来るまで20分くらいの所にある診療所だがなかなかアクセルを踏んでスピードが上がらない。いつもなら信号が変わりそうになると急いでアクセルを踏んで通り過ぎるのに昨日は免許取りたての様に信号が変わりそうになったらブレーキに足が行っていた。
私が大学病院に勤務していた頃、教室の教授が言っていたことが頭をよぎる。
『初めて歯を抜く患者さんと、残りの1本の歯を抜く患者さんにはより注意を払うように』と言われてきた。
初めての抜歯の患者さんは恐怖以外の何物でも無い。抜歯の初体験で麻酔と言うものはどんな感じなのか、出血は、そんな事を考えたら気が気ではない。そして最後の歯を抜く患者さんにはこれで歯が無くなると言う喪失感、ついに総入れ歯かと言った現実をどう受け入れるかだと言われたことがある。
初めてではないし最後でも無い、そんな私が日頃の治療の中で若かりし頃はどんな歯でも抜けないはずは無いと豪語していた。それがいつの間にか自らは抜歯をしなくなっていた。近所に同級生の口腔外科の専門医が居るからだ。
有難いことにどんな抜歯でも受けてくれる、このくらいの抜歯は自分ですればと言うお言葉も丁寧にお断りをするようになった。
たとえ簡単な抜歯でも前にも言ったが最初は「抜いてもらった」から暫くして最後は「抜かれた」に変化をすることに違和感を感じて、簡単な抜歯と言えどもそれは分類上『小手術』に分類されるからと自らに言い聞かせて、患者さんにも納得してもらい自分自身ではすることが無くなった。
話は飛んだが、自分自身のパノラマレントゲンを見て驚くとともにコレが歯科医の口の中では患者さんに申し訳ないと言う気にさせられたのも事実。
今迄のツケが回って来て今回の自分の歯の治療は避けて通れなかった。
昨日で抜かないといけない歯は全て抜いたし、暫くは傷の治りを待つ期間、そしてそのあと義歯の製作と続いて行くのである。
正直ここまで来ると開き直りもあって、代診の先生にすべてお任せすると決めたので、「ここはどうしましょうか?」「すべて先生の思いのまま」で行こうと決めている。まだ少々抜歯後の痛みより心の痛みの方が増しているので正確な判断が出来ずにいる。鏡に映った顔と言ったら情けない顔をしている自分自身に、もっと早くに自らの治療をしておけばよかったとつくづく思ってしまった。
今、私のような人が居るのなら一言言わせてもらいます。
『歯を治療すると言うのには早すぎると言うことは無い』ですよ。

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