ほっと一息

フリー管理栄養士の毎日を綴ります。

2006年10月07日

塩分を過剰に摂ってもいい人!?

主婦Aさんが常々旦那さんの塩分過剰摂取を嘆いていた。「うちの旦那は、何にでも醤油をかけるから困る。しっかり味がついているにも関わらず、ドバドバ」なんだそうだ。おまけに野菜嫌いとか。
私は それとなく生活習慣病のリスクを話し、減塩の秘訣を説明した。もちろん、野菜不足にも注意が必要と伝えた。
数週間後、そのことをご主人に話したが、聞く耳を持たなかったと主婦Aから報告を受けた。
「そうか、どうしたもんだろうね…」と答えた私に主婦Aは、「でも、お母さん(普通の主婦)に話したら、男の人は体を動かして汗かいているから塩分摂っても大丈夫って言われたんだ」とご丁寧な一言を添えて。

間違いである。
一日中マラソンするような過酷な肉体疲労を伴うならともかく、1時間に1リッター以上の汗をかくなら、かき続けるならともかく、塩分を過剰に摂っていいという理論には結びつかない。

そもそも塩分に対する感受性にもよるでしょうが、(日本人の40パーセントは塩分に感受性を持ち、高血圧になりやすいのではなかったか?)塩分過剰摂取は高血圧リスク大である。
通常、最低必要量塩分は2g以下ではなかったか?

肉体労働によって、汗をどれだけかくかにもよるが、通常は1日に1−2リットル(不感蒸発含む)であれば、通常の食事で(およそ10g程度は軽く摂っているはず)不足するとは思えない。まして、何にでも醤油をかける人だ。軽くみつもって13gは摂っていそうな人。
どんだけ、動いてるっちゅーんだ!?
どんだけ汗かいてんだっちゅーの!?

でもね、言えませんでした。
だって親子の信頼関係でしょ。
私には、主婦Aと信頼関係はない。そこで、私が何を言っても無駄だ。力不足を認識します。

うーん、と首をひねりながらも、彼女に「野菜だけはしっかりね」と言っただけに留まった。

ありえない母上の理論を娘は信じ、主婦Aは夫を放置する。
そして、私も親子の関係に水をさせず、生活習慣病予備軍を一人……。

でも、本人や周囲にそういう心構えがないと、難しいことであったりする。
そもそも母上の言葉第一なら、私に話さないで欲しい。すでに医療従事者ではないけれど、栄養士としての良心がチクチクと痛むではないか。

ごめんなさい、神様。

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