ほっと一息

フリー管理栄養士の毎日を綴ります。

2012年01月14日

丸裸

特別養護老人ホームでお仕事しはじめて3日。
認知症やら、様々な問題を抱えながらいきていらっしゃる方々を支えるお仕事です。

まずは入所者の方々の御顔とお名前とエピソードとを頭に詰め込もうと
ユニットにできるだけ入るようにしています。
できることは、お食事の介助と、つじつまの合わないお話をうかがったりする程度。

初日は「栄養士さん」と声が聞こえると反応してしまうのですが、
それは私じゃないのです。
それが少し悲しくもあったりして。
でも、時間を重ねるごとに…
丸腰の人間というもの、無防備な人というものをみているような
なんとしても、保護しなくてはという気持ちになっている自分が不思議です。
なんにももっていないんですよ、何にも。
お金で物を買うという記憶があれば良い方で、ゴミすら口に入れてしまうという方もいたりして。

その中にいると、私ってばなんて俗物なのでしょうかと思ったりもします。

人間というもの、人生というもの考えます。
栄養士だから、とかそういう問題なんかどうでも良くなってきて
私はただその人たちの輝いたはずの人生を掘り起こして、人としての尊厳を守りながら最期を迎えて欲しいと思うというか…
それは綺麗事ととらえられてしまうのかな。
私は介護を知らないから言えるのかな…

無防備な人を前にして、自分を振り返る時、今持つもののすべての価値が変わりつつあります。
おしゃれもしたい、自分のアイデンティティを見出したいという気持ちはまだまだあるのですが、でも、だからってそれが何なんだ?
人生最後の時に持ち合わせていたい私の記憶ってなんだろう?
それはまだ私にはないのかも? 
自分のことを丸裸にしたら、今はまだ何にも残ってなんかいない気がする

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